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第123話

陽平side 美空の発した言葉は俺を憤怒させるのには十分だった 「父さん?何言ってるの?母さんは…亡くなったじゃない…」 「美空!縁起でもないこと言うな!!」 そんなこと!そんなことあり得ない!!美空が俺を置いて逝くわけがない!!ふざけるな!ふざけるな! 俺の下で苦しみもがく美空。そしてすぐ隣で祥の声も聞こえた気もする。でも俺は…そのうち恒星がやって来て俺を美空から引き剥がした。 「ごほっ…ごほっ…と…さん…」 苦しむ美空を見て血の気が引いた 俺には…確かにあの母の血が流れているんだ… 次第に美空に手をあげることが増え美空はいつも傷だらけだった でも止められなかった…美音がいないことを認められなかった… そうしたら美音が帰ってきた。 あの笑顔で迎えてくれるようになった 幸せが帰ってきた 帰宅するといつも美味しいご飯が出来ていて至れり尽くせり。たまに出掛けてたりもしたけれどでも幸せだった

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