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第124話

陽平side そんな幸せな日々。 相変わらず絵にかいたように幸せな家庭だと自負していた そんなある日のこと 大手企業である円山の担当だった上司が定年退職し最近成績が常にトップだった俺に担当が回ってきた。 うちの会社で最も大きな取引先。 絶対に粗相があってはならない。 しっかり下準備をし担当変更のため接待することになった 相手の方はかなり仕事ができると評判の大人の男。 まさにできる男の代表。 見た目も独身にしておくには惜しいほどの人物。 話もうまく終始笑顔で歓談出来た 接待で気を抜くなんてあってはならなかった… 気付けば深酒をしてしまった。俺は酒に飲まれたことはこれまでの人生て一度たりともなかった。 それなのに少しだけうとうとしてしまう。 「水無月さん。水無月さん」 「ん…あっ…すいません…」 「いいえ。すいません。あまりにも楽しくて飲ませすぎてしまった」 「すいません。」 「いえいえ。また一緒に飲みましょう。これからもよろしくお願いしますね。水無月さん」 粗相したにも関わらず笑顔で握手をしてくれた そうして円山との関係は滞りなく行くどころか更に業績が上がった。 数回の接待を重ねたある日のこと。 「ねぇ。陽平くん」 いつしかその人は俺のことを名前で呼ぶようになって俺を見る目が変わった。 薄々気付いていた。彼が俺に恋慕していること。

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