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第128話
陽平side
「食べた?」
風呂から上がった美空は色っぽくまた反応をしそうになる。それを落ち着かせようと息を吐いた
「あぁ。今日もうまかった。ごちそうさま」
「お風呂入ってきたら」
「そうする」
このままじゃまた美空を抱きたくなるから素直に応じた
自分の中の汚れた思いを全て洗い流せれば…熱めのシャワーを浴びて心を落ち着ける。
お湯も溜めてあり本当に出来た息子。
ゆっくり湯船に浸かっていると美空がやって来た
「父さんプライベートの方の電話鳴ってる」
「だれ?」
「わかんない。登録してないみたい」
…まさか…あいつら?そっちの番号は知らないはず…でも…
「わかった。そのままにしておいて」
「はぁい」
風呂から上がり着信相手を確認する。…この番号は…あいつのだ…
あいつらが番号を特定することなんて簡単なことなのだろう…
「誰だったの?」
何も答えられない
「…話をしよう…」
不安そうな美空を抱き抱え自分の膝の上に乗せソファに腰かける
俺に背中を預ける美空を抱き締める。美空の匂いを感じたくて肩に顎を置き息を吸った
「昨日のことなんだけど…」
「うん」
「実は…俺相手方に相当飲まされて…」
昨日のことを全て話した
「そのときの写真や動画が撮られてしまって…今脅されている…向こうはそういう知識を専門とするスペシャリストの集まり…データを取り返すことができない…仕事であれば強い味方だが…しかし…それは敵に回せば…恐ろしい相手でもある…あいつらの持ってきたデータ…美音が…母さんが死んでもういないことまで…事細かく記されていて…俺は…美音がもういないと理解した…
理解し愕然とする俺にあいつは結婚の約束をさせようとした
何故か相手方に相当気に入られてしまったようでな…
ずっと以前から美音がいると断ってきていたからもう断る理由はないだろうと詰め寄ってきた…それでも俺は断った。でも…あいつは諦める様子がない…婚約しないのであれば毎日自分達の相手をしろ…そう言われた。
それに従わなければ…今度は美空に何かしてくるかもしれないしあのデータは間違いなく流出させるのだろう…あいつらが有利になるように編集するのなんてお手の物…そうなると会社にも被害が及ぶしお前にも…だから…従うしかない…絶対に婚約なんてしたくない。そんなやつらと…
俺は美音と美空しか家族にしたくない…汚れてしまった俺を…慰めてくれ…あいつらとの行為のあとはどうしてもお前が…欲しくなる…欲しくて堪らなくなる…ねぇ…美空…お願いだ…俺を…受け入れて…」
データさえなんとか出来れば…でもそれは無理なことだ
「さっきの電話はその相手…」
話しているとけたたましく着信音が鳴り響いた…
無視することを決め込んだが次はメールの通知音がなる。
『電話出てくれないとデータ流しますよ』
添付ファイルは俺が相手を無理矢理犯しているように加工された動画だった…
「っ…くそっ…ごめん…美空…」
またあいつらを抱かなければならない…嫌だ…少しでも美空の熱を持っていたい…美空の服を捲り胸の飾りを刺激する…
「んっ…あっ…」
「美空…愛してる…」
そのまま美空を抱いた。さっきよりも優しく…
「ごめんね…美空…」
本当に…ごめん…
「行くの?」
「行ってくる」
スーツに着替えもう自室に戻った美空の元へ行き額にキスをした。
「父さん…もっとして?」
美空…本当にごめんね…ありがとう…求めてくれる美空にキスをして部屋を出た
玄関の扉が閉まる…これが俺たちの日常になるんだ…
歪んだ親子の形…
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