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第142話
それから数時間後俺の電話が鳴る
「もしもし」
ふっ…祥気付いたんだな…
俺はわざと社員証を祥の家に置いてきた。
祥は昔から寂しがり屋で、でも自分から会いたいなんて言っちゃダメだっていつも我慢する。
だから切っ掛けを置いてきた。俺も会いたかったから
『陽平。社員証を忘れてるけど…どうする?届ける?』
「いや。俺が行く。預かっといて。これから着替えて出るから待ってて」
『うん。わかった。待ってるね』
「美空。俺祥のところに社員証を忘れたみたいだから取りに行ってくるよ」
「そうなの?いってらっしゃい」
美空に見送られ家を出る。逸る気持ちを押さえながらエンジンをかけた
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