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第149話

「話って何ですか?父が帰宅してからの方がいい?」 話してる最中みーくんに問われる。 さぁ…覚悟を決めて…ちゃんと伝えなくっちゃ… 「いや、先に話しておくね。俺ね…陽平と付き合ってるんだ」 「…はい」 「え?驚かない?男同士だよ」 じゃなくて…美音がいるのにこんなのってやだって思わないの?怖くて聞けずに口を閉じた 「祥一さん。俺もそうなんです。俺にも男の恋人がいます」 「そうなの?」 それは陽平がいってたから知ってるけども… 「はい。」 「そっか。そっか…あのさ…美空くんがいいならだけど…俺…陽平と一緒に暮らしたいんだ。結婚も考えてる」 って…俺いきなりなんてこと言ってるんだろう…順番バラバラじゃん…これはみーくんが認めてくれて陽平が来たとき話すはずだったのに…あぁ…もう!俺のバカ… 「いいですよ。好きな人とは一緒にいたいですよね。俺もそうだから。実は俺も恋人に一緒に住みたいって言われてて。でも父さん寂しがり屋だから心配してたんです。祥一さんが一緒にいてくれるなら俺も安心です」 すごく、幸せそうに話すみーくんが可愛い… っていうか今すんなりいいですよって…え?俺がいたら安心って…それって…いいってこと?認めてくれたってこと?…え!興奮しすぎてみーくんに飛び付く 「美空くんっ!!」 本当に…いいの? 俺より小さい美空くんを押し倒して至近距離で見つめあってしまう。ごめん…って思って体を起こそうとすると…低いこわーい声が後ろから聞こえた 「…お前ら…何やってんの?」 陽平の帰宅に気付かなかった…でも興奮しすぎて叫ぶように伝える 「あのね!あのね!美空くんに俺たちのこと伝えたの!!」 「え!!」 「あ…ダメだった?」 二人で話そうって言ったのに先に言っちゃって…ダメだったかな… 「いや…そのうち話さないとならないことだったし。で?何で俺の可愛い美空を押し倒してるの?」 あ…怒ってるのそこ?やっぱり?みーくん大好きだもんね…陽平は。やけちゃうくらい。まぁ我が子だから仕方ないんだけど 「ちがっ!!これは…」 「ん?何?祥?」 不穏な空気…陽平が怖い… 「お仕置きね。美空すこーし煩くなるかも…」 え?え?みーくんにそんなこと言っちゃうの?… 「あ…少し待って…葉月先輩に迎えに来てもらうから。ちなみにこれは祥一さんが父さんと一緒に住むこと俺がいいよ!って言ったからだから。だから心配しないで」 待って待って!!おかしい!!何で冷静に答えちゃってるの?みーくん 「そうなのか?」 言葉が出なくてうんうんと激しく首肯く それをみた陽平はふんわりと柔らかく笑った 「可愛いな…祥は…」 「え?え?」 何なの…その顔…もう…美人過ぎ…照れる…スマホを片手にみーくんが下を向いたとたん横抱きにされそのまま膝の上にのせられてソファーに掛ける陽平。 しれっとシャツの中に手を入れてきて背中から腰を撫で回す…そこは弱いんだって…みーくんいるのにやめて… 「ねぇ、父さん。俺ね葉月先輩に一緒に住もうって言われてて…ここにもマメに帰るから先輩のとこで一緒に住んでもいい?」 だから…何でみーくんはそんな冷静なの…? 「葉月くんのご両親に許可を得たらね」 普通に進む会話…次第に熱くなる俺の体…俺の俺は既に緩く立ち上がってきて…それを見た陽平はいたずらに笑う 「うん。わかった。先輩にさっきメッセージ送ったからもうすぐ来るからその時話してみる。でさ俺が出たら楽しんでくれる?流石に気まずいし」 ほんと…やめて… 「おぅ。わかった」 にやにやしながら言うな!口を開けば甘い声が出そうで言葉を発せない… 「…それ…説得力ない…」 「も…待って…陽平…美空くん…見てるから」 「おぅ」 呆れたようなでもどこか嬉しそうな表情でみーくんは俺たちを見てた。

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