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第166話

注文したケーキが運ばれてくる。 美空が宝石みたいと言ったのも頷けた。 味も勿論言うことない。 食べてる姿も可愛いな…目をキラキラさせながら味を確かめるようにゆっくりと食べている美空に見惚れる 俺の視線に気付いたのか顔をあげふんわり笑った 「睦月。美味しいね」 「っ…かわいっ…」 しまった…思わずにやけるところだった 「ん?」 「…っ…あぁ。うまいな」 どうにか誤魔化しながら目の前のケーキに視線を戻す 「店長さんが作ってるんだよ」 「へぇ。あんな厳ついおっさんが」 店長はその道の人かのような風貌。だからつい言ってしまう 「おっさんいうな。カッコいいじゃん…あんな大人になりたい」 「まぁ。憧れるよな」 大人の男性として憧れるのは事実だ 二人して全て平らげる 「旨かった…」 「でしょ?やっぱ幻って言われるだけあるよね」 「だな。間違いないな」 「じゃあ…茜さん呼ぼうか」 「そうだな」 美空が茜さんに目配せすると茜さんはすぐに気が付いてくれた 「いかがでしたか?」 「今日もおいしかったです」 「良かった。では事務所にご案内しますね」 茜さんに着いていくとカウンター横の扉へ案内された。扉の奥は短い廊下があって左右に扉がある 「左が着替えたりする部屋でこっちが事務所です。左の奥に二階への階段があって店長と副店長の住まいになっています。さぁこちらですよ。店長。お連れしましたよ」 「ありがとう。茜。さなえにお茶持ってきてもらうように伝えて?」 「わかりました。どうぞ」 「「失礼します!」」 変に緊張してしまう。何の話しなのだろう? 「あははっ。仲が良いね。声揃ってる。そんな畏まらなくていいよ。掛けて」 「「はい」」 「店長。入ります」 「どうぞ」 「失礼します」 しばらくするとこれまた綺麗な人がお茶を運んできた。 色素が全体的に薄い。大きな目と形のいい鼻と口。妙に色気のある男性?女性と見紛うくらいの人 「サンキュ。さなえ」 「いえ。こんにちは。みくさん。」 「え?何で名前。」 名前を呼ばれると驚いたようにでもとても嬉しそうに美空が笑って…とても可愛い… 「店長に聞きました。とても美味しそうに食べてくれるからって店長喜んでましたよ。じゃ俺は。失礼します」 さなえさんを見送り店長へ向き直った

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