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ひなちゃんの苦悩?
「ひーなーちゃん!!」
「やっ、やよいちゃん…勝手に入ってこないでよ!しかも窓から!!」
今日は窓から現れた弥生ちゃんに叫ぶ
「だってぇ。最近いれてくれないんだもん」
「だって…弥生ちゃん…彼女出来たじゃん…そんな毎日会ってたら彼女に悪いから。ほら。帰って」
弥生ちゃんは小さい頃からとてもモテた。
大きいお屋敷に住んでいて顔もとても綺麗で優しくて賢くて…
そんな弥生ちゃんだから早いうちに初めての彼女が出来た。
その後も見るたび違う女の子を連れていた
それなのに弥生ちゃんはほとんど毎日のようにここにやって来ては俺に愛を囁く。
小さい頃からだから…もう…10年近く経つかな?
そんなことされているうちに僕もいつしか弥生ちゃんの事が好きになってしまった。
弥生ちゃんの好きはきっと俺のものとは違う…
ただ頼りない幼馴染みである俺を心配してくれて構ってくれているだけ…
そう思ったら弥生ちゃんの気持ちは本気に見えないしもし本気だったとしてもこれまでの彼女さんたちみたいにすぐに別れることになれば…
この幼馴染みという関係でさえ壊れてしまう気がして…
「ねぇ…よもぎ…」
また急に真面目な顔で俺の下の名を呼ぶ弥生ちゃん。
「な…何…」
「ねぇ…俺…もう…限界…」
「え?」
「好きだよ…誰よりも…君の事が…だから…俺のところに堕ちてきて?」
ベッドに優しく押し倒されて唇を奪われる。
弥生ちゃんの熱い視線と艶やかな唇に目を奪われて身を委ねてしまう
「よもぎ…」
「弥生ちゃん…」
暫くキスの余韻に浸っていると恐ろしく綺麗な笑顔で再度顔を近づける…だめだ…これ以上は…
「やめて!」
弥生ちゃんを精一杯の力で押し退け離れる。傷付いたような顔をする弥生ちゃんだけどそんなのに俺は騙されない…
だってさっきまで彼女といたんでしょ?俺の知らない香りがしたから…
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