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第3話
マカロンを胸に抱いてルンルンで店を出た
「またお待ちしてますね」
爽やかなイケメンが見送ってくれた
「はぁ…もう…最高…女装は…あれだけど…また来たいな…イケメンばっかだったし目の保養…」
俺は女の人が苦手だ…まぁ…過去に色々あったから…
だから気付けば恋愛対象は男性だった。初恋の人も男の子。でも思いは伝えないまま時は過ぎて彼はもうすっかり素敵な大人になっていた。
そして現在片想い中…まぁ…叶うことはまずないけれど…
辺りは少しずつ暗くなってきている。急いで帰らないと…父さん帰ってきちゃう…
「あれー?さっきの子じゃん!!ねぇ。もうこれ運命だって!!」
うわ…最悪…店に行く前にナンパしてきたあの男だった…
「離してください…」
痛い…かなり強く握られた腕が痛い…俺は力はそんなに強くない…どうしよ…
ズルズルと引きずられるようにその男の方へ引っ張られる…
「やめてください!!」
もう…怖い…やだ…
「いいじゃん!」
「やめろ…よ…?」
もう自分の格好なんか忘れて素になろうとしていた…その時
「いてっ…何だよ…」
男が誰かに後ろから腕を捻りあげられていた
「俺の彼女に何か用?」
「ちっ…男連れかよ…くそがっ…」
吐き捨てるように男が走り去っていった
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