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第4話
「大丈夫?…あれ?さっきの子?」
「あ…ありがとうございます…」
「どこか痛いとこない?」
「大丈夫…です…」
「ほんと?」
さっき男に握られていたところを触られる…
「ひゃっ…」
「あ!ごめん…ここ…赤くなってるじゃん…女の子になんてこと…えと…手当てしたいからついてきてくれる?」
「え?…」
「あぁ…怪しいよねぇ…どうしよ…ここに一人で待ってもらうのも…あれだし…ん~…ん?その箱…」
「あ…あそこのカフェでいただいて」
「そっかぁ。お客さんだったんだね。俺その店のキッチンにいるんだよね。そのマカロン俺が作ったんだ」
「え?!そうなの?」
「うん。」
「すごい…」
「カフェに救急箱あるから行こ?」
「…はい…」
やばいやばいやばい…何がヤバイって…俺の片想い中の相手がこの人だから…
芙蓉 葉月(ふよう はづき)。高校の先輩でいつ見てもふわりと笑っていてみんなに優しい葉月先輩…
「大丈夫です。ありがとうございます」
「だめ。もし変に捻ってたら後々よくないよ。ほら…」
結局さっきの男に握られた反対の腕を優しく取られ振りほどくのも勿体なくてついていった
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