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第15話
翌朝
ほとんど眠れなかった…
「美空。おはよう。起きてるか?」
部屋の前から父が呼び掛ける
「あ…うん。おはよ。すぐ行く」
階段を降りていく足音が遠ざかるのを待ち着替える。ゆっくり降りていくと朝食ができていて父はコーヒーを淹れていた
「父さん。二日酔いとかはない?大丈夫?」
「あぁ。大丈夫。美空も飲む?」
「うん。ありがとう」
いつもと変わらない朝に安堵する。父は覚えていない。
「じゃいってきます」
「待て美空」
「何?」
「今日は早く帰る?」
「睦月と勉強してくるからいつもより少し遅いけど父さんが帰る頃には戻ってると思うよ」
「そうか…気をつけてな。いってらっしゃい」
いつもと多少様子が違うような気がして首を傾げる
「どうかしたの?」
「話したいことがある」
「そう。わかった」
話って何だろう…まさか…覚えてる…?どうしよう…
通学路を重い足取りで歩いていると睦月が後ろから背中を叩く
「おっはよ。美空」
「あ…おはよ。睦月」
「何かあった?」
「ん?何でもないよ。真面目に勉強しすぎたかな?結構遅くまでやってたんだよ。せっかく葉月先輩が教えてくれたし」
「授業中寝るなよ?」
「うん。わかってるよ」
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