31 / 184
第31話
でも璃人さんは俺を抱かなかった。
抱き締めて眠った。ただそれだけ
俺は拍子抜けをしてでも規則正しい璃人さんの鼓動。気づけば自分も眠っていた
「おはよ」
次に起きたときはもう翌朝。服も乱れてなければ違和感も何もない
「ご飯出来てるからおいで」
朝食も申し分ない。
「おいしい…」
「良かった」
「あの…」
「ん?」
「俺を抱くために呼んだんじゃないんですか?」
「そうだね。そのつもりだった。でもさ…俺も不思議なんだけど…なんか隣にいるってだけで満足しちゃった」
「やっぱ男は嫌なんじゃないですか?」
「あはっ。そうなのかなぁ?」
「きっとそうですよ」
ともだちにシェアしよう!