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第48話 試される腐男子力
南條先生は後ろから俺の腰をがっしりと掴んで、何度も何度も後ろから激しく、ちんこを俺のナカに擦り付けている。
俺、いま先生とセックスしてるんだあ……。
今後の漫画の参考のためにも色々覚えていたいのに、めちゃくちゃ気持ち良くて何も考えられない!
初めてなのになんでこんなに気持ちいいの?媚薬効果?媚薬すげぇぇ!!
俺は南條先生に促されるままに声をあげて、自らも腰を振りまくった。奥の痒いところに当たるように。
「ほらっ!卯月、届いてるか?痒いとこ、ンッ、今どんな感じだ?擦れて気持ちいいか?」
「あッあっ気持ちいです!!そこっそこぉせんせい、気持ちいいからもっと掻いてぇっ!!」
痒みはだいぶ引いてきたけど、まだジンジンとして落ち着かない。もっと思いっきり掻きむしりたいけど、場所が場所だけにこんな方法でしか掻いてもらえない。
ああ、もどかしい!けど気持ちいい! もっとしてほしい……!
「掻いてじゃなくて突いて、のほうが俺的にそそるかな。言ってみろよ、ほらっ!」
「!?つ、ついて、もっと奥突いてっ……て、やあぁ、はずかしいぃ!」
ちんこをギリギリまで引き抜きながら、俺に卑猥なことを言わせようとする南條先生……。
なんかもう、ただのゆるぎない変態です。
でも俺はそんな変態な南條先生が大好きなんです。
「ひぁっっ!!」
「誰が恥ずかしいって?メス犬みたいに自分で腰振りまくってるくせに、今さら恥ずかしがってんじゃねえよ!ほら、上手にオネダリできたらもっと奥のほう突いてやるぞ!ほらっ!言えよ!」
ああ~~もう!南條先生ってばなんてこというの!?
メス犬だって!!ふわぁぁあ、二次元のドSすぎるセリフぅぅぅ!
そんなこと言われたらおねだりしないわけにいかないでしょーよ!!
燃えちゃうよ、腐男子の俺!!それどころか発酵しちゃうよ!?ドロドロに!!
「ああああっ!!おねがいせんせっ!もっと、もっと俺のナカ突いてぇぇ!まだかゆいから、かゆっ……うまっ、あ、あぁっ!も、いきたいぃっ!!」
今一瞬、ゾンビになりかけた……ていうかほんともうイキたい!!
ちんこビクビクしすぎて苦しいんだよお!!
おしりも気持ちいいけど、俺はまだまだおしりの刺激だけじゃイケないし!!
でも俺も、セックスの回数を重ねれば最終的には受けちゃん達みたいにおしりでイケるようになるのかなあ?
潮とかドピュドピュ噴いちゃう??
それでお漏らしと勘違いして泣いちゃったり??
でも俺、そういう知識だけはあるからうまく泣ける自信がない!!
「イキたい?チンポ触ってやろうか」
「さ、さわってぇっ、せんせ、俺のちんこ、触っていかせてぇぇ!」
もうセルフ突っ込みも追いつかない!!
絶対あとから思い出して、恥ずかしくて死ねるパターンだ、これ。
分かっているけど声、止められないよ!
腐男子だから余計にえっちなことたくさん言っちゃう!!
こんなところで発揮される俺の腐男子力――!!
「はは、すっげぇ効果だな媚薬……配合についてもうちょっと考えよう、犯罪起きるわコレ。あ、でももうあいつに一本あげちまったなぁ……どうすっかな、回収するか、でももう使ってそうだなあの変態は……」
「ねえせんせ!おねがい、おれもういきたいのぉーっっ!あっ、ああんっ!」
南條先生、さっきから何をぼそぼそ言ってるんだよ!!あいつって誰だよぉ!!先生のほうが集中してないし!!
緩めのリズムでずーっと奥は突いてくれてるけど!でもどーせならもっと思いっきり突いてほしいよぉ!まだおしりじゃイケないけどね!
「ああ悪い悪い……じゃ、とりあえずイケよっ!」
「ひあッあああああーッ!!」
いきなりちんこを強く擦られて、とりあえずイかせてもらえました。
とりあえずって雑だなオイ。
そして……
「俺もイクッ……卯月ッ……!!」
南條先生もその後何度か腰を振って、俺の名前を呼んでイッた。俺はもうグッタリしてされるがままで、先生がイッたのはわかんなかった……先生、いつのまにやらちゃんとゴムは着けてくれてたらしい。
「はぁ……はぁ……卯月、大丈夫か?」
「は、はぃ……なんとか……」
ベッドにうつぶせで倒れこんだ俺を、南條先生は後ろから優しく抱きしめてくれた。いたわるように、腰を撫でてくれている。
「ごめんな、初めてなのに手加減しなくて……でも痛くなかったろ?」
「はい、南條先生特製の素敵なオクスリのおかげですね」
桃太郎印のきびだんごならぬ、南条印の特製媚薬。
「……ちょっと怒ってるか?」
「いいえ、べつに」
もしも俺が腐男子じゃなかったら怒ってるかもしれない。
けど、俺はまごうことなき腐男子だから。しかもエリートだから。
媚薬を使われても貴重な体験ができたなって思うし、それに初めてだから痛くないほうがいいし……うん、怒る理由が見つからないな。
ただ、終った途端に薬の効果も切れたみたいだから、恥ずかしくて仕方ないだけだ。
数々の恥ずかしいセリフを思い出したら顔から火が出そうだよお!!
「すごく可愛かったよ……ありがとうな、卯月。大事な初めてを俺にくれて。(初めてには思えない卑猥なセリフのオンパレードだったけど……最近のDKエロすぎだろ)」
「べ、別に大事じゃないです。俺、女の子じゃないですし」
「でも初めて受け入れたろ?やっぱり大事なことだよ」
でも、それは……
「……南條先生だから、許したんです」
「卯月……!」
子どもがぬいぐるみにするみたいにぎゅうっと思いきり抱きしめられて、なんだか南條先生が可愛くて思わず笑みがこぼれてしまう。すごく幸せな気分だ。
でも俺、今日ちゃんと帰れるかなあ……。
帰……
ん?
「南條先生、今何時ですか!?」
「え?8時過ぎだな。親御さんには事前に連絡してあるんだろ?」
「や……その、してないです」
「はあ!?」
俺が連絡しなくても、きっと心配だったらりっちゃんに連絡するだろうと思ってたんです!!
そしてりっちゃんはうまくごまかしてくれると思ってたんです!!
でも連絡してなかったらどうしようーーー!!
「卯月、ケータイどこだ?持ってきてやる」
「え?そのくらい自分でしま……いたたた!!」
「ほら、まだ無理をするな」
こ、腰が痛い……!!
これが噂の、受けが立てなくなるセックスのあとの甘い痛みってやつ!?
全然甘くないわ!めちゃくちゃ痛いわ!!
うぐぐぐと悶えていたら、南條先生が俺の鞄からスマホを出して手渡してくれた。
「ほら、親御さんから連絡来てないか確認してみろ」
「ハイ……」
怖くて見たくないけど、見なきゃな……。
俺は恐る恐るスマホの画面をタップした。
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