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風立って嵐-05
離れても体全体が発情していて収まらない。もっといやらしいことがしたい。『ケダモノ』まではいかないけど『獣』になった気分だ。足ドンされたままの皐月の足をぐいと持ち上げた。
「おーさすが運動部。体柔らかい」
思いの外簡単に足が上がり、顔に近くなった膝の内側あたりに躊躇なく唇をつけた。
「んっ!」
そのまま舌を這わせ、たっぷりたまっていた唾液と一緒に欲望を擦りつける。
「奏衣っ!…なにしてっ!いきなり段階飛び越え過ぎだって……んっ…」
皐月はそう言いながらも半分は自分の力で足を上げていて、下ろすわけでもない。そのまま太腿に向かって舐め進む。どうしてこんなことしたくなったのか、説明できない。
舌を触れさせると、指で辿った時よりも筋肉のつき方や肌のきめ細かさまで際立って感じられた。少ししょっぱいような味も気にならないほど夢中になって舌を使う。
抑えきれない欲情と口の中に溜めこまれた快感が、まだ発散させるところを求めていた。いや、ただ皐月の反応を見るのが面白かったからだけかも知れない。そう思って上気させた皐月の顔を上目遣いで見つめる。
いつもは超能天気な顔が今は切なげに歪められている。唇からはひっきりなしに吐息が漏れ、こちらまで侵食してきそうな気がする。
「ちょっ…やっ…ぁんっ…」
「ふふっ、おまえ、可愛いな」
膝を折り体を低くしてスカートに近いところをでろっと舐めると、明らかに布を押し上げている皐月の雄の部分が反応するのがわかり興奮した。
欲求に任せてスカートの中に手を突っ込み、下着を引っ張る。
「なにすんのっ!」
逃げるように皐月が腰を引いたから、スカートがひらりと上がって、反り勃ち剥き出しになった皐月のものが視界に飛び込んできた。
「わ、おっき…」
拒否される前に膨らんだ欲望を手に包み、挑発するような視線を投げかけ際どく柔らかいところを舐め上げた。今や皐月の足は振動が伝わってくるほど震えている。
「意地悪。これ以上煽ったら、もう何されても知んないよ」
腰がかすかに揺れ、摩擦を求めているんだろうなと思いながら、手は動かしてやらない。
やっぱり自分は意地悪なのかもしれない。思ってもいなかった告白で気持ちを乱された、さっきの仕返し程度には十分になっているだろうと溜飲が下がる。
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