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第171話 唯side

「はぁ…」 「どうしたの?疲れた??」 午後、的場が持ってきてくれた浴衣を見ながらどれを着るか選んでいのだが、 さっきの出来事を思い出していたらため息が出た。 * 「わぁ…エビフライを食べる玲緒くんは官能的だね…」 そんなことを俺の耳元で言いながら食事をする玲緒をじっと見つめていた的場。 「は?どこがだよ」 若干いらつきながらそう言うと、 「咥えこんでるみたいじゃない?」 どんだけ想像力が豊かなんだ、こいつは。 「わぁ!みて…唯…!」 「今 度 は な ん だ ?」 半分適当に聞くことにして、1文字1文字を強調しながら的場を睨んだ。 「スープが…!」 今日のスープは玲緒の好きなじゃがいものポタージュを作った。 それがなんだって言うんだよ…。 「どろどろの精…ふごっ!」 途中まで聞いて大体先を予想することが出来た。 それは言わせないぞ…。 的場の口の中にちぎったパンを詰め込んだ。 そんなことがあって、俺はもうすっかり疲れきっていた。 玲緒には幸い聞こえていなかったようで心の底から安心した。 * 「なんでもない、大丈夫だよ」 そう言って頭を撫でると気持ちよさそうに身を寄せてきた。 「そう?なら良かった〜!」 玲緒の笑顔は世界で1番可愛くて、すごくすごく癒される。 「それより、浴衣どれにするんだ?」 「…決まらない。…あ、じゃあ唯が選んで…!」 そう言われて目の前に並べてあるたくさんの浴衣に目を通した。 そして目に留まったのは白地に青と水色の花が描かれていた浴衣。 綺麗な色だ…。 「じゃあこれ」 「え、いいけど…なんで?」 「色気があってエロそうな柄だから」

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