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第196話
「これからは俺も一緒だよ。唯が辛い時くてがんばれないって言う時には俺も一緒に頑張る」
唯の手をぎゅうっと解けないぐらいに強く握った。温かくて安心出来る唯の体温。
「唯を支えていくよ」
「…っ」
「だからさ、一緒に乗り越えよう」
「…あぁ…っ、」
唯はいつの間にか顔を上げて、座りながら俺のお腹あたりに腕をまわして抱きしめてきた。
座りながらだったけど俺は膝を立てていたからいつもの身長もちょっとだけ逆転した。
俺もそれに応えるように唯を抱きしめた。
いつもと違って俺より身長の高い唯が俺の腕の中にいるのは変な感じだったけど、これはこれで良いなぁ、なんて思ったりした。
俺の胸あたりの布が少し濡れてきていて、抑え気味の嗚咽も少しだけ漏れてきた。
俺は唯の頭をよしよしと撫でながら背中をぽんぽんしてあげた。
唯が泣くなんてそうないことだから、今日はたくさん甘やかしてあげようと思う……。
そんなことをしばらくしていると、唯は泣き止んで瞳を閉じた。
そして少ししてからスースーという寝息が聞こえてきた。
すごく疲れてたんだろうなぁ…
さっき唯が俺にかけてくれたブランケットを唯にかけた。
これ、もふもふだからきっと気持ち良く眠れるはず。
「よし、やるか」
再開してから料理は基本唯に任せっぱなしだから、今日くらいは俺が作ろうと思う。
唯に美味しいって言ってもらうぞ…!そういき込んで俺はキッチンに立った。
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