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第219話 唯side

「お願い、1人でいるの嫌」 「でも…」 玲緒は明日から学校のはず、ずっと家にいてきっと準備もまだだろうから明日の朝は車で玲緒の家まで送った後、学校まで届けてやりたい。 大好きな玲緒のためならそれくらいしたい。 「だめ、だよね…変なこと言って困らせてごめん」 なんて答えたらいいのか分からずに考えを巡らせていると緋水は掴んでいた服の裾をパッと離した。 「……朝には帰る」 * 「ぁ、れ…兄ちゃんもう行くの?」 「あぁ」 そっと家を出るつもりだったのだが、乱れた服を直していると緋水が瞼を擦りながら眠そうに「ありがとう」と言ってきた。 思ったより起きるのが遅くなってしまい今からここを出ても、家に着くのは7時少し前になりそうだ。 そんなことを考えながら急いで車に乗り、エンジンをかけてゆっくりと車を発進させた。

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