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第227話 唯side

「酷い状況だな…」 1人ではどうにも出来ないと思い、とりあえず折原を呼んでみた。 そして部屋につくなり、またかとでも言いたそうな顔で俺の隣に座った。 「で、これはいつ終わるんだ」 「分からない…けど俺はもう帰りたい」 そう言うと折原はため息を零した。 「いつも悪いな」 折原に同情するように目を伏せて少し笑うと折原は眉を寄せて口を開いた。 「思ってねえだろ…まぁ、若のことなら面倒くらい見るさ」 折原は若を尊敬していて、一部では信者と呼ばれているとかいないとか…そんな噂もあるくらいだ。 まぁ、若だけじゃなくて全員に面倒見が良いんだけどな。 部下達が飲んでいる時、街での巡回で収集がつかなくなった時は大体俺か折原に連絡が来る。 折原はみんなに頼られるような良い奴なんだ。 「若、そろそろ帰りましょう」 気付くと八坂はいつの間にか横になって眠っていて、べろべろに酔っている若は飲めもしない酒をちびちびと飲んでいた。 そんな若から酒を取り上げ、折原が背中を擦りながら話しかけていた。 「ん〜ん〜まだ飲むよ〜、折原も〜!」 「澪さん、寂しがってましたよ」 「うぅ………澪、かわいいよねぇ」 「1人にしたら心配ですよね、澪さん可愛いから誰かが連れていっちゃうかも…」 「やだっ!澪は俺のだよ!」 「じゃあもう帰りましょう」 折原が上手く話を進めてくれて、若は折原の最後の言葉に小さく頷いて「うん、はやくかえる」と言ってくれた。 ここからは俺が車を運転することになる。 折原に「ありがとな」と伝えて眠っている八坂を担いで会計を済まし、車に戻った。 折原は折原でよろよろと千鳥足になった若を支えて、若の言葉に頷きながら歩いてきた。

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