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第239話 唯side

「玲緒くんの友達、どうだった?」 「一緒にいるみたいです」 「さっき言ってたカフェってあそこ?」 「多分そうだと思います」 ここら辺で1番広いショッピングモールに着いて若と2人で歩いていた。 ショッピングモールに来る時には若がどうしても車を運転したいと言うので帰りは俺が運転すると約束して仕方なく運転席を譲り、助手席に収まった。 玲緒の友達の夏樹くんに久しぶりに電話をかけてみると今はカフェで話をしているだけだという。 邪魔するのも悪いから今回は遠くから見るだけにすると若に確認して、そのカフェの入口まで来た。 「2名様でよろしいですか〜?」 「あ、はい」 少し店内を窺うつもりだけだったのに、店員がすすっと寄ってきて若がいつもの笑顔で返事をした。 すぐに店内に案内され、2人で席に座った。 「あそこにいるね」 若がそう言って見ていた先には楽しそうに会話をしている様子の4人がいた。 奥の右側に座っているのが玲緒で、その隣が翔と呼ばれていた子だろう。手前の右が夏樹くんでその隣は………誰だ? 見たことないな。 まぁ玲緒には玲緒の学校での付き合いもあるだろうし、俺の知らない奴がいるのも当たり前か。 そういえば玲緒から学校の話はあまり聞いてないような気がする。 今度家に来た時にはゆっくり色々な話をしよう。

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