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第250話

「やっぱり出ない……」 家に帰ってから昨日と同じように唯へ電話をかけても全く繋がる気配が無かった。 連絡がつかない恋人に、不安と焦りが積もる。 「何してるのかな…」 もしかしたら危ない仕事に… そんなことが頭をよぎる。 「いやいや、大丈夫…だよね」 そうだ、気分転換に音楽でも聞こう。 きっと疲れてるからこんなこと考えちゃうんだ。 机の上に置いてあるミュージックプレーヤーを手に取り、ゆったりとしたクラッシックを流した。 * 眩しい太陽の光が差して目を覚ました。 あ、れ…昨日あのまま寝ちゃったのか 「ふぁ……」 少し体がベタベタする。 お風呂に入らないまま寝てしまったからかな。 シャワーを浴びてから学校に行こう。 幸い昨日寝た時間が早かったからか、随分と早い時間に起きることが出来た。 だからまだ時間はたくさんある。 部屋を出て浴室に向かった。 シャンプーの匂いは俺の好きな香りでそれで髪を洗う度に少しだけ気持ちが落ち着く。 唯の使っているシャンプーも良い匂いで好きだけど今使っているのもなかなかだ。 今度買う時にはまた新しいのをみてみようかな…。 そんなことを考えながらシャワーで泡を洗い流した。

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