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第256話

あれから見つけたものは、洗面所のゴミ箱に捨てられていた簡易用の歯ブラシ。 唯の部屋の片隅に置かれていた、たくさんの服が入っている紙袋。 寝室に唯と 誰か が眠ったような跡。 見つかって欲しくないものばかりが見つかって不安が少しずつ確信に変わっていく。 (多分だけど、浮気してる……?) 俺がまだ子供で会える時間が少なくなったから? 連絡が取れなくて焦って不安になってたのは俺だけだったんだな、と胸がズキズキ痛む。 「玲緒ー、そろそろ出来るぞ」 「唯…」 名前を呼ばれてキッチンで料理をしている唯の背中にぎゅうっと抱きついた。 そしてまた1つ気付いてしまう。 ………いつもと匂いが違うことに いつもはほんの少しの甘い香りに爽やかな優しい匂い。だけど今日はベタベタに甘い、スイーツのような匂いがした。 なんで気が付かなかったんだろ。 「匂い、いつもと違うね」 「そうか?」 「…そうだよ」 唯は自分の服をパタパタと仰いで匂いを嗅いでいたようだけど、分からなかったようだ。 「最近忙しかった…っていうのは仕事?」 「そうだよ」 「……違うでしょ…」 「は?」

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