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第260話
高柳『俺の方こそ突然電話かけてごめん』
返事はすぐに返ってきて、また携帯が震えた。
玲緒『大丈夫だよ、それで何か用だった?』
高柳『うん、明日の映画のこと』
あ、そういえば朝そんな電話をした気がする。どうしようかな…気分的にはあんまり行きたくない。
高柳『逢坂くん毎日頑張ってて疲れてるだろうからリフレッシュにどうかなって思ったんだけど…』
俺、やっぱり疲れてんのかな。
リフレッシュ…そんなの全然考えてなかった。
玲緒『どうしよう、悩んでる』
高柳『1日くらい嫌なこと忘れて楽しもうよ』
嫌なこと、忘れる…
…うん、たまには気分転換も必要だし気持ちを切り替えるためには自分にとってプラスのことをしても良い、のかな。
玲緒『明日、行ってみようかな』
少しだけ、ほんの少しだけ。
高柳『分かった、じゃあ明日駅まで迎えに行くよ』
玲緒『お願いします』
気分切り替えて行かないと高柳くんに失礼だよね。こんな沈んだ気持ちのまま行けない。
今日はもう眠ってしまおう。
あ、でもダメだシャワー浴びてない
ちゃちゃっとシャワー浴びてきて、それから眠ろう。
少し気だるい体をズルズルと引きずって1階の浴室へと向かった。
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