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第262話

外に出ると雲はなくて太陽が眩しい快晴。 まるで俺の心の中とは真反対だなぁ… って、そうこと今日は考えないって決めたのにすぐにネガティブ思考になっちゃう…ほんと俺ってばダメだ。 高柳くんとの待ち合わせは俺の方の最寄り駅で、迎えに来てくれると言ってくれた。 だから時間になるまで大人しく待っていようと思う。 「逢坂くん、待たせちゃってごめん!」 そう思い、携帯を取り出してすぐ誰かに名前を呼ばれながら肩をトンと優しく叩かれた。 それは俺が待っていた高柳くん。 「全然待ってないよ、俺も来たばっかり」 「ほんと?良かったぁ」 それじゃあ行こうか、と俺をエスコートしてくれるように高柳くんは横を歩いた。 それから電車に乗って映画館がある場所まで向かった。 その間に高柳くんとは色々な話をした。 「なんか今日元気ない?」 「え、そんなこと…ないよ」 俺そんなに元気なさそうに見えるのかな? そう思って自分の顔をペタペタと触ってみるけど変化はなくて分からない。 「なんていうか、いつもより覇気がない感じ」 「そうかな、俺結構元気だよ」 ショックを受けていることを知られたくなくてニコッと笑ってみると高柳くんも少し安心したように笑い返してくれた。 「そろそろ時間になるから劇場に入ろっか」 「そうだね」 映画はあまり行く機会がなくて久しぶりに見ることになる。 ほんの少しだけ、楽しみだなぁ。 今から見るのは今年話題になって注目を浴びているSFのアニメ作品だ。 「先に席座っててもらえる?」 高柳くんからチケットを渡され、それを受け取って頷いた。 これからトイレでも行くのだろうか。 そんなことを思いながら、入場する場所でお姉さんにチケットを渡して書かれている番号の席に座った。

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