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第266話
「お願い…っやだ、痛いのは、やだ…」
「そっか〜それは残念だ、可愛い逢坂くんのお願いを聞かないわけにはいかないしなぁ」
これからされるであろう行為に身の毛もよだつ。
「目、隠しと腕、も…とって、ほしい」
「うーんどうしようかな」
「くらいの、こわい、から…っ」
そう言うと後ろからふわりと抱きしめられた。
唯とは違う香り、体温。
色々なものを唯と比べてしまう。
「じゃあ〜俺のこと好きって言ってくれたらとってあげても良いよ」
「ぁ、え…っ」
「どうする?」
好きってそんなに簡単に誰にでも言ってしまっても良い言葉、だったっけ。
だけど、我慢しなきゃ。
今はそういう場面で俺の方が圧倒的に不利だ。
だったら高柳くんの言うことを聞いて少しでも平等に渡り合えるような状態にしよう。
「好き…」
「ごめんね、聞こえなかったもう一度いってほしいな?」
「っ、好き……早く、とって…」
「うんうん、ありがとう」
腕が自由になりスルッと目隠しが外され一気に視界がクリアーになった。
ここ、どこなんだろう…。
俺は真っ白なベッドのような所に座っていてすぐ後ろに俺を抱きしめている高柳くんがいた。
部屋はどこかのマンションとかホテルのような綺麗で広い部屋だった。
まだ外は明るく空は青い。
「あ〜ほんと可愛い……ねぇ、服脱がせても良い?」
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