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第297話

「じゃあそろそろ帰ります」 「そう?もう少しくらい居ればいいのに」 唯がそう言うと柊多さんは引き止めるように俺の髪の毛を梳かし始めた。 唯が高柳と話をしに行ってくれていた間に柊多さん、八坂さんは俺とたくさん話をしてくれたり遊んでくれたりした。 八坂さんの恋愛のお話を聞かせてもらったり、柊多さんの恋愛のお話を聞かせてもらったり。 今日一日でだいぶ大人の恋愛を知った気がする…。 他の組員?さんともお話したりして、友達と言っていいのか分からないけど、……知り合い?になった人もできた。 「いや、玲緒と2人になりたくて…」 唯は少し照れたように笑いながらそう言ってくれた。 そしたら柊多さんも「唯かわいいー」なんて言って茶化していた。 「じゃあ玲緒くん、また来てね」 「また遊ぼうね!」 柊多さんと八坂さんに見送られながら唯が運転する車で唯の家に向かった。 ** 「ただいま…」 「おかえり、今日はどうだった?」 家に着いてリビングのソファに体を預けると隣に唯も座ってきた。 「今日は楽しかったよ、八坂さんと柊多さん、すごく優しかった」 「そっか、良かったな」 「……唯の方は?」 「ちゃんと話してきた。もう大丈夫、写真も消した。」 唯がそう言いながら俺の頭を撫でてくれた。 俺は安心して、体の力が一気に抜けていったように感じた。 「キスだけ、しても良い?」 唯は俺が体を直に触れられるのを怖いと思っているのをなんとなく、気づいているんだと思う。 気を遣わせてしまっているのに申し訳なく感じる。 「…いいよ」 「本当に?大丈夫?」 「うん…唯とちゅー、したい」

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