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第312話 唯side
玲緒にマフラーを渡したら思いのほか喜んでくれた。
その笑顔は俺の大好きな宝物だ。
玲緒には出かけた時にみかけて…と言ったけど、本当は嘘だ。
仕事が終わった後、八坂が嬉しそうに跳ねながら言っていた言葉を思い出す。
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「みてみて唯さん!これ!飛鳥がくれたの!」
そう言って八坂がしていたのは真っ白なニット帽。端っこに黒の糸で刺繍がしてある。
「良かったな」
「うんっ!やっぱプレゼントは嬉しいな〜」
……俺も玲緒に何かプレゼントしようかな。
寒くなってきたし防寒グッズとかの方が良いよな。
帰りにショッピングモールでも寄るか。
そう思って帰りにショッピングモールへと寄った。
もう店内はクリスマス仕様で、音楽もそれっぽい。
「何かお探しですか??」
ぼーっと店の中を見て回っているとニコニコした女性店員が近づいてきて声をかけてきた。
「…マフラーを探していて」
「それでしたらこちらにどうぞ」
そういって案内されたコーナーはマフラーや手袋などがたくさん置いてあるコーナーだった。
どれも柔らかくて暖かそうだ。
玲緒にはどの色が似合うかな。
そう考えるだけで思わず頬が緩んだ。
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