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第316話
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1週間の猶予の後、再びあのお店に行って無事唯へのプレゼントを買うことが出来た。
その1週間はいつも通りの1週間。
週末は唯に勉強を教えてもらって、自分でもひたすら机に向かってシャーペンを走らせた。
「やった、唯のプレゼント……」
綺麗に包装されたそれを見ては頬が緩んで笑顔になれる。
唯、喜んでくれるかな。
唯と俺の誕生日まであと数日。
そしたらお泊まりだしクリスマスだってある。
これからくる楽しみで胸がぎゅうっといっぱいになっていくのが自分でも分かった。
「あと数日…がんばろう」
自分の気持ちに喝を入れるように声に出して、ぎゅっと手を握りしめた。
今日はこれから図書館で勉強。
葉月が今日は友達とご飯食べて帰るって嬉しそうに言っていたのを思い出す。
じゃあ今日はコンビニで済ませちゃおう。
図書館で閉館時間まで勉強してから、近くのカフェに移動して9時までは勉強しよう。
1日くらいご飯作らなくて楽したっていいよね、それに、時々コンビニの美味しそうな食べ物がものすっごく食べたくなる時がある。
今日はたまたまそういう気分だ。
「とりあえず図書館に行くとするか…」
ここから遠くない、歩いて15分程度の図書館に向けて歩き始めた。
頬をかすめる風はもうすっかり冷え切っていて
真冬の風だ。
でもそんな風がまだ少しマシなのはこの唯がくれた真っ赤なマフラーのおかげだ。
「…よし、がんばるぞ」
一人暮らしをして唯とたくさんいちゃいちゃする未来のために…。
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