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第331話
「ここはどうすればいいの?」
「これをこうする……次にこう」
次の日は約束通り、俺に付きっきりで勉強を教えてくれた。
おれの隣でパソコンを打ちながらも、わからないと言うと中断して一緒に考えてくれた。
わからないって言わなくても目線で分かるらしく、どうした?ってイケメン爽やか風に聞いてくるから無駄にドキドキする。
「お昼ご飯作ってるからなんかあったら呼んで」
「うん、ありがと」
そう言われて時計を見てみればもうお昼を過ぎていた。
勉強をしてたらあっという間に時間が過ぎていって、達成感を得る。
唯が教えてくれたおかげでだいぶ整理ができた気がする。
もう少し自分で頑張ってみよう……。
**
「玲緒、少し休憩にしよう」
「…ん〜あとちょっとしたら」
「さっきからそれの繰り返しだろ」
コトンと目の前にマグカップが置かれて、中を覗いてみるとココアが入っていた。
湯気が出ていてまだ暖かそうだ。
懐かしいなぁ、唯と初めにあった時はココアばっかり飲んでたっけ。
「はい、休憩」
「ありがとう」
ココアは思った通り温かくて俺の心まであったかくしてくれる。
「たくさん頑張ってて偉いな」
「まだやらなきゃ……落ちるのはこわい…」
「こんなにやってるんだから大丈夫、玲緒なら絶対に受かるよ」
「絶対なんて…………」
受験に絶対なんてないもん…。
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