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第332話

「絶対。俺が見てるんだから受かるに決まってる」 「……」 唯はそんなことをいって優しく笑った。 こんな自信あり気に笑うところも余裕があってかっこいいなってめちゃくちゃ思う。 「……唯、かっこいい」 「…………ありがとう」 「俺も唯みたいになりたい」 唯が座っている方へ行って膝の上に座った。 良い匂いするし、なんか安心する。 胸にぐりぐりと頭を擦りつければ、それに応えるように笑いながら髪の毛を梳かしてくれる唯。 「玲緒は今のままでいいよ」 「…………やだもん」 「十分愛おしいから」 そんなことを言われたら照れるに決まってる。 きっと俺の顔は赤くなっているんだろう。 「最初に会った時の玲緒も最高に可愛かったけど、とにかく心配で仕方なかったから」 最初に会った時……って俺が尖りまくってた時じゃん! あの時は喧嘩ばっかりしてたっけ。 なんか懐かしいなぁ。 あの時、唯と出会ってなかったから今俺はここにいないのかな…とか考える。 けど今唯がいてくれるだけで幸せだから考えなくてもいいことなんだ、ってひとりで思ってたりした。 「俺と出会ってくれてありがとう、唯」 唯がいなかったらきっと俺は変われなかった。 嫌なこととか辛いこともあったけどその分たく さんの幸せや愛情をくれた。 こんなにも大切にしてくれた唯には感謝しかない。

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