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第10話

「おい!チッ早く起きろ!なんでまだ寝てんだよ…!俺食べるものないんだけど、おい!」 「いっ、たぁ…」 朝。 葉月に蹴られて目が覚めた。 昨日怪我したところもあって少し痛い。 「早く飯作れ」 それだけいって部屋から出て行く葉月。 そして状況を理解した。 「あ、ごめんね。すぐ作る」 素早く制服に着替えてキッチンに急いだ。 それから葉月の分だけを手早く作り、支度を済ませて家を出た。 「…昨日は大丈夫だったのか?」 「レオ!お前生きて帰れたのか…!」 学校に行くとすでに登校していた夏樹と翔に声をかけられた。 「大丈夫だったよ〜、それより昨日はごめんね。何もされてない?」 「俺たちは大丈夫。あの後どうなった?」 落ち着いて答える夏樹。 その横ではあたふたとする翔。 いつも通りでなんだか微笑ましい。 「ん〜?なんか話聞かれて帰されたよ〜」 「そっか、なら良いけど…もうケンカはほどほどにしろよ」 「そうそう!レオってば華奢で可愛い見た目なのに中身はケンカ好きでめちゃめちゃ強いんだもんね〜みんな弱そうって思ってケンカ売ってくるわけだ」 「え〜そうかなぁ〜俺ってば結構鍛えてるよ?なんてね〜」 ヘラヘラと笑ってみせると2人が安心した表情を浮かべた。 それほど心配させてたのかな?

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