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第12話
「たっだいま〜」
家に鍵を開けて入る。
靴はあるので葉月はもう帰ってるのだろう
邪魔をしないようにそーっと自室へと駆け込んだ。
ベッドに倒れ込む。
家にいると疲れる。
全神経を使って体力が消耗されるような感じで生気を吸い取られている気がする。
玲緒はゆっくりと目を閉じた。
あぁこのまま一生目が覚めなければいいのに
そんな願いはもちろん叶わず次に目が覚めたのは数時間後だった。
「は、や、く、お、き、ろっ!」
また葉月に蹴られてる。
乱暴な起こし方するなぁ〜
もっと優しく起こしてくれればいいのに
「ごめん、ごめんっ…ぃ、て …ご飯だよね すぐ作るよ」
それを聞くと葉月は納得したように出て行った。
それから冷蔵庫の中にあるものでごはんを作り葉月に食べさせた。
「チッ、なんでこれ入ってんだよ…まじふざけんなクソ」
これ、というのはグリンピースで葉月の嫌いな物。玲緒からの葉月への小さい嫌がらせでよく使う食材だ。
なんかいらいらするなぁ
俺、頑張ってるよね?
なんでこんなに暴言吐かれなきゃいけないのさ…
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