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第13話

そっとパーカーを取り羽織った。 「いってきます」 玄関で小さくそう呟き、家を出た。 夜の街はまだまだ明るくてたくさんの人がいる。 俺は気の向くまま足を進めた。 たどり着いたのは路地裏で、 気がついたら昨日とは違う奴らとケンカをしていた。 今日の相手は3人か〜 いけるかな…体、こんなだけど いらいらする全部全部全部 なんで俺? 苦しい苦しい 葉月はきっと受験でいらいらしてるだけ。 俺にぶつけるしかなくて仕方のないことなんだ。 だからこの気持ちを葉月に向けることはできない 葉月を傷つけることは、できない。 どれくらい経ったかな? 今日の奴らはしぶとくて少し手間取ったけど、残るのもあと1人。 あと一発くれたら倒れてくれそう。 そう思い拳に力を入れ振り上げた。 が、その手は降りてこなかった。 「玲緒っ、もうやめろ」 気がつけば月宮さんに手を掴まれていた。

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