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第19話

「俺、唯のキス好きかも…」 「そうか…それは良かった」 唯はそう言って頭を撫でながら微笑んでくれた。 こんな良い感じの雰囲気を壊すのも嫌なんだけど俺にはもう我慢できない、です 「...ねぇ唯、...トイレ行きたい…」 「どうぞ」 そう言って優しく微笑んでくれた唯の言葉を確認してから、体を起こそうとすると鈍痛が走った。 腰、...が痛い?とにかく痛い。すっごく痛い。 「いったぁ…ぅ」 体を丸めて自分の体を抱きしめた。 そんな俺を唯は心配してくれていて、腰を摩ってくれていた。 「悪い、大丈夫か?」 「っ、大丈夫だよ〜….........抱っこ、して?」 ちょっと図々しかったかなぁ、なんて思っていると唯は俺のことをひょいっと軽々しく抱っこしてトイレまで連れて来てくれた。 トイレから出る前に違和感の残る腰をトントンと叩き、背伸びをした。 「よし」 リビングに行くと唯が朝ごはんを作っていて、料理もできるのかぁ、なんて思った。 だってモテる上に料理もできるなんてズルくない? 女子なんかにめちゃめちゃモテるじゃん!! 女の子はメロメロだよね... そんな気持ちを打ち消して唯にどんって抱きついた。 「ゆーいっごはんなーに!」 「オムライス」 「わ〜!やったぁ!…作らせちゃってごめんね」 「ごめんじゃねぇだろ…」 「…っ、ありがとう唯!」 唯は答え合わせをするように俺の頭をわしゃわしゃと撫でてくれた。 そして運ばれてきたオムライスはふわふわしててすっごい美味しかったんだ!! 「唯って料理上手なんだね〜!」 「別に…玲緒は幸せな顔して食べるな...なんか...嬉しい」 「だって唯の料理が美味しいんだもん〜!」 口いっぱいにオムライスを頬張って、 ふふって笑うとまた頭を撫でられる。 心地良いなぁ 「お前、いつもそういう風に笑え」 唯の作ってくれたご飯を完食して、その食器を洗いながら唯が何かを言った?気がした。 「え?なに?なんていった?」 「...何も言ってねえよ」 唯はふって少しだけ笑ったような気がした。

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