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第20話
食器を洗った後「少しだけ仕事をする」と言って別の部屋にこもった唯。
その間、俺は暇でずっと携帯をいじっていた。
葉月から送られてくるメールを確認するようにLINEを開いた。
見たくなければ見なければいいんだけど
心配というか少し不安だったから見ることにした。
『おいお前今どこにいる』
『早く帰ってこいこの能無し』
『いらいらさせんな』
痛い、痛い、胸が痛い。
心に刺さる言葉のナイフは玲緒や葉月が思っているよりずっと鋭くて簡単に傷を刻む。
だけど玲緒も葉月もそれを理解していなかった。
「俺ってそんなにダメなのかなぁ〜」
1人ぽつんと呟いた。
当たり前だけど返事はどこからも無くて
自分1人だと何もできない。
助けも呼べないし、声を上げることもできない。
その無力さに苛立った。
「ダメじゃないと思うけど」
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