23 / 337

第23話

昨日から唯は俺に優しくなった。 もともと優しかったんだけど更に拍車がかかったっていうか… そんな今日は日曜日。 「ゆーいっ」 仕事をしている唯に抱きついてみた。 唯はパソコンから顔を上げて俺の方をみてくれた。 「あー?」 立っている俺に自分の膝をぽんぽんって叩いて、俺のことを抱き上げ膝の上に乗せてくれた。 「重くない?俺、降りるよ?」 「全然重くない…ちょっと疲れたから玲緒に触れて癒されたいの」 そんな唯の返答に少し戸惑いつつも、心臓がバクバクと鼓動を早めていた。 だって、そんなことを言われたら嬉しくなっちゃうじゃんか… 俺は気持ちを落ち着かせてから、言おうとしていたことを唯に伝えた。 「今日は…ちゃんと、家…帰るからさ、セックス…したい、です」 けど途中から恥ずかしくなっちゃって唯から顔を背けた。 そしたら「ふっ」ていう唯の笑い声が聞こえて、ぐいって顔を唯の方に直された。 「ふっ、ぅん」 急に降ってくる甘いキス。 俺はこれが大好きになっていて、頭がぼーっとする。 「…ベッドいく…?」 「あぁ」 唯は俺を抱っこしてくれて寝室に歩いた。

ともだちにシェアしよう!