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第42話

「唯、どうしたんだろー」 床の上でごろごろと寝返りを打ちながら玲緒は考えていた。 唯は動揺してた。 絶対、してた。 俺、何かしちゃったのかなぁ 教えてくれても良いのに… 玲緒はそんな唯の様子が不安で仕方なかったのだった。 それから唯はすぐにお風呂から出てきた。 キッチンで水を飲む唯の側に寄って腕を広げた。 「抱きしめて」 なんでこうしたかは分からない。 だけど唯に抱きしめてもらいたかった。 そしたら唯はぎゅうって強く抱きしめてくれた。 唯の匂いがする。 ふわふわしてて甘いけど爽やかな良い匂い。 唯の服に頭をぐりぐりと押し付ける。 そしたら「くすぐったい」って笑われちゃって慌てて離れた。 「ベッド、連れてって…ほしい」 唯の服の端っこを掴みながら顔を俯かせてそういった。 だって恥ずかしかったんだもん。 「分かった」 唯は優しい声でそう返事をしてくれて俺を抱っこした。

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