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第64話

唯の家に来てから3週間。 1月の終わりにさしかかっていた。 俺は唯の家から学校に通っていて問題なく日々を過ごしていた。 平日は唯が気を使ってくれて、体に負担をかけないようにしてくれた。 そんなところも好きなんだよなぁ、 仕事の時とかは仕方ないんだけど、唯は大体俺のことを1番に考えてくれる。 「玲緒!帰ろー!」 退屈な学校が終わり、翔に声をかけられた。 その後ろにはつまらなさそうな顔をした夏樹がいて俺も急いで帰る支度を始めた。 「あー、逢坂!職員室に寄ってから帰りなさい」 支度が終わって帰ろうと席を立った時、突然担任が教室に来てそう言われた。 担任に声をかけられることなんてそうそうないので心底驚いたが、無視するなんて度胸があることはできなかったので大人しく職員室に行くことにした。 なんかしたっけなぁ? 「2人とも先帰ってて〜」 「おう」 「じゃあね〜玲緒!また明日〜!」 2人と別れて俺は職員室に足を運んだ。

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