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第70話

それから唯はすぐに来てくれた。 いつも唯が乗っている真っ黒な車が駐車場に止まったのが見えた。 「玲緒…」 唯は車を降りて俺のところまでゆっくりと歩いてきて、俺を強く抱きしめた。 「心配かけちゃってごめんね」 えへへと笑ってみせると唯も少し安心したように顔を緩めて俺を撫でてくれた。 あったかいなぁ それから唯に手を引かれて2人で家に帰った。 「俺、もう大丈夫だから」 「…もっと頼ってくれ」 だけど唯の不安?みたいな気持ちは消えないようで、なかなか離してくれなかった。 こうやって抱っこしててくれるのは嬉しいけどどうしたら良いのかちょっと困る。 そしたら唯がまたぎゅって強く抱きしめてくれてキスの雨が降ってきた。 「んぅっ、…!」 「…ごめん玲緒…あとちょっと、だけ」 それから唯が俺を解放してくれたのはしばらく経ったあとだった。 心なしか唯はまだ少し不安な表情をしているように見えたけど、さっきよりは安心している、と言ってくれて俺もほっとした。 そんな唯の姿をみて、俺のことをすごく心配してくれてて申し訳なくなった。 だけど、やっぱり今は不安。 兄貴と葉月の驚いたような…なんていうか好奇の眼差し?が今でも忘れられなかった。 俺は唯と一緒にいたい。 俺には唯が必要なのに…。

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