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第83話 唯side
「ドライオーガズムっていって、出さないでイくこと」
「ひっ、ぐ…ぅ…おれ、へんっ…どうし…っ」
「変じゃない、普通のこと。それに…俺はどんな玲緒でも愛してるよ」
玲緒は涙で顔を汚しながら、不安そうにしていたので、優しく頰を撫でて額に軽いキスをしてそう言ってあげた。
玲緒は泣き顔も可愛い。
そんな玲緒が必死に抱きついてきてくれるのが嬉しかった。
可愛くて可愛くて仕方ない。
「おれっ、もっ…ゆいっ、好きだよ…っ!」
まだ体が敏感になっているようで俺が唇に触れるだけでも感じてしまうらしい玲緒。
それでも応えようとしてくれるその姿勢も可愛らしかった。
涙と鼻水とよだれでいつもの綺麗な顔がぐちゃぐちゃになった玲緒。
そしてそのまま玲緒は唯にくっついた。
唯は綺麗好きな方で人の涙や鼻水、よだれは汚いと思うのだが、玲緒はなぜだかそう思わなかった。
むしろ酷く愛おしく感じる程だった。
こんなに乱れた玲緒をみれるのは俺だけ。
俺だけの玲緒。
「愛してる、玲緒」
「…んぅ」
もうすでに疲れて意識が遠のいているらしい玲緒に思わず微笑みが溢れてしまった。
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