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第117話
「ちょっと目、閉じてて」
そういって唯の手が目に当てられて視界が暗くなる。
俺は言われた通りにぎゅっときつく目を閉じていた。
「ひゃぁっ、...ゆ、唯?」
性器の下らへんをぎゅっときつく縛られるような感覚に驚いて、目は閉じたまま唯の名前を呼んでみたけど、返ってくるのは空返事。
俺はだんだんこわくなった。
「こ、こわいよっ...やだっねえゆいっ」
瞳から涙を零して唯の名前を呼んだ。
そしたら大丈夫だっていう力強い声が返ってきて少しだけ安心したけどこわい気持ちは拭いきれなかった。
「もういいぞ」
しばらくして聞こえてきた唯のその言葉で目を開けてみるとさっき感じた通り性器が紐で縛られていた。
「なにっ、これなに?」
「今日は我慢って言ったろ?」
「え?どういうっ...ひぁっ、まっ、ゆい、あぁっ!」
俺が言い終わる前に唯は後孔に自身を当て、俺の体を貫いた。
「きもちっ、あっ、ひゃっ、やだ!やだぁ...!あぁっ、んん!」
「玲緒は、っ、誰の?」
吐息混じりの唯の声が耳元で囁かれる。
その声ですら俺を感じさせるモノになる。
「ゆ、い…!唯っ!…おれっ、ゆいのっぁっ!も、つらっ、ひゃぁっ、」
「良い子だな」
唯は律動をやめて、優しいキスをしてくれた。
そんな行動に、やっと終わったって体から一気に力が抜けて息を整えてたら、また唯は激しく動き出した。
「え、ゆいっ?まっ、ぁっぁあっ!いっちゃ、いっちゃうっ!とって!ひもっ、ぁっ、…あっ!」
目の前のすぐそこに絶頂はあるはずなのに、性器を縛り付ける紐のせいで射精を阻まれる。
紐を取りたくて手を伸ばすけど、唯がその手を優しく掴んで離してくれない。
「ダメだって…ほら、イけるだろ」
そういって的確に俺が感じるところを突き上げてくる唯。
気持ち良い、けど感じすぎて辛い。
「ぁあっ、むりっ、むりってばぁ!」
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