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第132話

「ただいま」 久しぶりに帰った自分の家。 懐かしく感じながらも、どこかでついに帰ってきてしまったんだと思う自分がいた。 少しして、リビングのドアから葉月がひょこっと顔を出した。 「お、おかえり…」 葉月がおかえり、なんて言うと思わなかったから内心驚きつつも返事をした。 「ただいま。…兄貴は?」 「いない、…呼ぶ?」 「うん。2人に話したいこと、あるから」 葉月にそう言い残して自分の部屋に足を進めた。 静かにゆっくりとドアを開けると、いつも通りの俺の部屋だった。 ベッドに体を投げ出し、そっと瞳を閉じた。 頭の中で2人に話すことをまとめているうちに俺はいつの間にか眠りに落ちていた。 * 「…お、玲緒、起きて…」 「んぁ、…あに、き」 目を覚まして1番最初に目に入ったのは兄貴。 驚いて、俺は文字通り飛び起きた。 「わぁっ、ご、ごめん…」 「別にいいよ、ほら、リビングに行こう?」 まだ覚束無い足取りの俺を気遣ってくれる兄貴に手を引かれながら階段を降りて、リビングに行った。 「葉月ありがとう」 リビングに行くと葉月がお茶を用意していてくれたらしく、座って待っていた。 用意されたお茶を飲んで、頭がスッキリしてきたので話し始めた。 「俺の話、聞いてくれる?」 そしたら2人はしっかりと頷いてくれた。

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