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第150話
「れーおくん」
「はーい」
八坂さんはさっきから上機嫌に俺の名前なんか呼んでる…特に意味は無いらしい。
だから俺も適当に返事をしていた。
「とうちゃーく!」
「あ、運転おつかれさまでした!」
「ありがとう〜!じゃーん水族館に来ちゃいました!」
八坂さんは素早く車から降りて俺の方のドアを開けてくれた。
こういうのがササッと出来ちゃうところはかっこいいなぁって尊敬する。
「わぁ、すごい…」
水族館に入るとすぐに大きな水槽があった。
そこには小さくて色んな色のお魚がたくさん泳いでいてとっても綺麗だった。
「玲緒くん玲緒くん」
そんな俺を八坂さんがみてみてと腕を引いてきた。
八坂さんに腕を引かれて入ったのはペンギンが外で泳いでいるところだった。
どうやらもう少しでショーが始まるみたいで、たくさんの人が座席に座って楽しそうにペンギンをみていた。
夏休みということもあってか、子供連れのお客さんが多かった。
八坂さんはここだよ!と言って玲緒の分の座席をぽんぽんと叩いていた。
「いいんですか?」
「大丈夫大丈夫!それよりほら、始まるよ!」
八坂さんがそう言うのとほぼ同時にお姉さんがマイクでペンギンの紹介を始めた。
初めて見るペンギンのショーに俺は胸をドキドキと高鳴らせていた。
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