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「も……やめ……ぁ」
「何か言ってあげたら。お父さんに」
顔の横に携帯が掲げられる。
喚く声が霞む頭の中に飛び込んできた。
-充、何をしているんだ、どうしてそんなことを
「……っの、クソジジイ、お前のせいで……」
-壱也!? おい、どうして、一体……
「お前のせいだ……!」
体が熱を帯びてくる。
こんなに熱くなるのは初めてだ。
指がもう一本壱也の内側に捻じ込まれた。
「うあ……っ」
「時夫さん……壱也君、素質あるかもしれませんね」
聞こえます?
今、指、二本くわえ込んで、こんなにヤラシイ音立ててるんですよ。
「や、やめ……」
言葉が続かない。
吉崎は携帯を壱也のそこへと近づけた。
生々しい音色と壱也の途切れがちな叫びが寝室の中を行き交う。
「変態……!」
「変態の指に勃起している君も変態だろうね」
未発達な性感帯をいじられて勃起したペニスの先に吉崎は触れた。
「あっ」
自分のものじゃないような声が洩れる。
着ているセーターが蒸し暑い。
「壱也君の、硬くなってますよ……こんなに濡らして……」
吉崎から前後を嬲られて壱也は声にならない悲鳴を上げる。
携帯は二人のすぐそばに落ちている。
すべて筒抜けだろう。
だが今の壱也にそんなことを気にする余裕はなかった。
「今ね、指を入れて、しごいてあげてるんですよ……」
あ、今、射精しちゃいました。
でもまだ若いですからね。
すぐ大きくなりますよ。
吉崎の言う通り、壱也のペニスは一度の吐精では物足りずに硬さを保っている。
「もうやめてほしいなんて思わないんじゃない」
指を抜かれて壱也は呻吟した。
吉崎は再び携帯を手にする。
「今から挿れてあげますよ」
腰を支えられ、宛がわれるとほぼ同時に、一気に。
体中の血が沸騰するような心地に壱也の心臓は飛び跳ねた。
「ひぁ……ぁ……ぁ」
突き動かされて体が揺れる。
吉崎の少し荒くなった呼吸が反芻される。
不意に壱也の意識は暗闇に遮断された。
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