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面白そうなふたり

「で?社長ってどんな仕事するの?あまりお偉いさんには会う機会ないから気になって」 「またまた~。んー最近は会議が多いかな。他社の社長と会って接待したり、されたり。会食とか、パーティーとか。書類に目を通してハンコをつきまくったり。出張もなくもないね」 光彦は至を質問攻めにし、根掘り葉掘り聞いている。 至も何千回と女に聞かれたであろう質問にも、嫌な顔一つせず新鮮な感じで答え、さすがは社長といった感じだ。 「秀司とは?どんな関係?いくら本社でも、社長と部長ってそんなに接点あるもんなの?」 「実は俺のセフレなんだ。本社のパーティーの時に見かけてビビっときて、後日社長室に呼び出して。顔がめちゃくちゃ好みで、ちょっと職権乱用しちゃったんだよね!それで、会社で可愛がってあげる代わりに、ベッドで俺を可愛がってもらってもらうことになったわけ」 「ちょっと秀司!いい加減にしないとほんとに天罰下るわよ?こんなイケメンまで喰うなんて!」 「おいおい、人の話聞いてたか?俺が口説いたんじゃなくて職権乱用の挙句、契約みたいな感じでセフレやってんの!俺は全然、全く、この俺の息子に誓って乗り気じゃない!」 「またまた~。この前も結構激しめだったじゃん」 「しゅーうーじぃー!?」 この前呆れられて説教された時とは怒りのボルテージが違った。 声がひっくり返って本当に呆れ返っているようだった。 いくら光彦好みの男でも光彦の性格上、俺が抱いた男を持ち帰りしていただくのは抵抗があるのだろう。 それのせいで、幾分か怒りのボルテージが上がってしまったと見える。 「彼めっちゃ優しいんだよ。いつもはしないプレイを俺が望むから勉強してくれてんの。マジ感激だよ。フィーリングで適当に済まさずにちゃんとしてくれんの。そういうところだよな~仕事できるヤツって」 「なんか秀司が褒められてるの腹が立つわ」 「なんでだよ。見直せよ」 「アハハッ!2人の掛け合いめっちゃ面白いね!」 「「掛け合い言うな(わないで)!」」 打ち合わせしたかのように声が揃って、お互いに羞恥で静かになった。 「ママほんとに面白いね!聞き上手だし、すごく話しやすい」 「アナタにはもっと別の形で気に入ってもらいたかったわ…」 シュンと大袈裟に悲しそうに目を伏せた。

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