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第12話

影絵 駅 二 待った? 待たせたね! そんな声が行き交う駅の構内。 もうすぐ春の声が聞こえるかもしれない、そんな期待もしている二月も最後の日曜の駅は、待ち合わせらしい人たちでいっぱいだ。僕はトイレの横の壁に背を預けもう一時間以上も草太を待っている。 今日は草太から 「 もうすぐ誕生日だろ? 外で美味いもんでも食おうか 」 と誘われてやってきた。 内緒で連れて行きたいからと、駅の構内で待ち合わせになったんだけど。 階段の上からお年寄りの手を引き荷物をいっぱい持って降りてくる人がいる。どうやら隣の男の人の待ち人らしい。嬉しそうな笑顔になった彼を見ながら少し冷えてきた身体はくしゃみを数回。コートを着てても駅は寒いな。 「 大丈夫ですか?」 びっくりして顔を上げると、隣の彼が僕を見ていた。 「 まだ来ないんですか?僕より前から待ってますよね、どうしたんだろう?」 「 え?」 心配してくれてるの? 彼の待ち人も並んで、なぜか不思議な三人の間。 「 あ、大丈夫です、仕事で遅れるらしいから 」 と嘘も方便だよね。 それならと二人仲良く去って行った。 他人にも心配されるほど待っているのかな? 時計を見たらもう駅で二時間近くにもなるところだった。 何度も確かめたラインやメッセ……うんともすんとも言わないけど、ここから動けない自分…… 今日伝えようと思ったんだ。 四月には転勤で海外だって…… ーーーーーーーーーー 実はこの伏線で 【 #うちの子版深夜の60分一本勝負 】【 お題 BL小説・漫画投稿サイトfujossy[フジョッシー] https://fujossy.jp/books/3084 #fujossy #BL小説‬ の登場人物二人の駅のシーンも書いております。 本日土曜日の午後11時から12時の間に主催者様がお気に入りアンド R Tかけてくださると思います。 短文ですので宜しかったらぜひ読んでみてください!

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