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凛はまたしても驚いた。郷野の片手が制服の内側へと入ってきたのだ。しかも素肌伝いに下着の中にまで。
「っ、先生? 待って……郷野先生……っ」
双丘の片方をぐっと掴まれて凛の言葉は完全に喉につっかえた。
「さっきの相手ともう経験済みなんだろう」
身じろぎする凛を抱き込むようにして郷野はもう片方の手も下着の中へと突っ込んだ。
「や……っ!」
「いつから付き合ってる」
筋張った中指が窪みにまで届きそうになる。
円を描くようにその周辺を撫で、何周かすると、閉ざされた箇所に指の腹で軽く触れた。
その時、冷ややかにさえ見て取れていた郷野の顔に僅かな変化が生まれた。
「先輩とは一週間前に……軽くキスしただけで、後は抱き合ったり……そんなトコ、一回も……」
日焼けしていない真っ白な双丘を片手に抱き、きつく閉ざされている後孔を中指の先で再確認し、郷野は自分の上唇を密やかに舐め上げた。
まるで肉食獣が獲物に狙いを定めて己の胃袋が満たされるのを切に望むように。
「……や、嫌です、先生」
身じろぎする体はビクビクと震えるばかりで逃げ出す気配はない。
むしろ肩口にしがみついて、縋りついて、欲しているようにしか見えない……。
実のところ、凛は不慣れな下半身への愛撫に委縮してしまって立っているのも困難、ただただ途方に暮れているという状況にあった。
欲しているように見えるのは、嫉妬で暴走した郷野の欲目故、かもしれない。
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