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一度の吐精では物足りず、熱を留めたまま、郷野のペニスが凛の中に入ってきた。 シーツの上でか細く尾を引く捩れた悲鳴。 肌触りのいい生地に深い皺が刻まれていく。 「ふ……っ」 左右に開かされた両足が引き攣った。 眉間に皺を寄せ、双眸をきつく閉ざし、凛は抉じ開けられる痛みに耐える。 やがて痛みが過ぎれば代わりに訪れるのは理性が解けるような快感の波。 天井に向かって弓なりに反らした胸の突起を擽られて。 もっと足を開かされて奥まで小刻みに刺激されて。 凛は甘ったるい声を我知らず迸らせた。 「あん……せん、せ……ぁっぁっ……ゃぁっ……ッ」 郷野は恍惚感に朦朧となって絶え間なく揺れている凛をじっと見つめた。 自分の知らないところで愛しい生徒が犯した過ち。 何回、した? お前はいったのか? 嫉妬以外の何物でもない激情を郷野は胸の内で噛み砕いた。 シーツに預けられていた両腕をとって自分の方へ引き寄せ、腰を深く突き動かしながら。 「あんっ……ンっンっ……あんっ」 もどかしげに下腹部を痙攣させ、目立たない喉骨をひくつかせる凛の色めいた反応を視界で堪能する。 しばしそのまま律動し、そして、郷野は緩やかに次の体位へ移行した。 「ふぁンっ」 見栄えよく締まった体の上に速やかに案内されて凛は思わず仰け反った。 いわゆる騎乗位、だった。 ペニスが根元まで深く深く埋まる。 最奥を穿たれて、少しでも身じろぎすれば内壁が擦られて、際どい摩擦を生む。 成す術のない凛は郷野の真上で硬直してしまった。 「せんせ……」 助けを求めて凛が弱々しげに郷野を呼号した。 二学期の終業式前日、車中で同じ体位に至ったとき、勝手がわからない生徒に代わって教師は率先して動いてやった。 しかし本日の体育教師は。 ベッドにただ仰臥し、切実なる呼びかけには応えず、あくまで生徒自ら動くよう命じてきた。 「だ……だめ、むり……です、こわい……っ」 「藤崎」 「嫌……嫌です……やだ」 「やだ、じゃない」 「ぅぅぅ……」 「ゆっくりでいい」 自分で自分のいいところを探してみろ。 命じられた凛は郷野のさり気なく割れた腹筋にやむなく両手を乗せた。 恐る恐る前屈みになると、きゅっと唇を結んで、頼りない細腰を……。 「……こぉ……ですか……?」 自分が動く度に郷野の熱塊が内壁をグリグリと擦り上げる。 奥の粘膜を割って、その存在を誇張してくる。 「ッ……ッ……!」 ぎこちない腰遣いで奮闘していた凛は、ある場所を擦り上げられた瞬間、電流でも流れたように全身を打ち震わせた。 「ぁ……っここ……かも……っです、でも、もぉ……」 「藤崎、止まるな」 「せんせ……」 口調は厳しかったものの、体育教師の眼差しは唯一特別な生徒を真っ直ぐに見守っていた。 隅々まで肌を紅潮させた凛は郷野に従った。 ある場所にペニスが擦れるよう腰を振った。 白濁の絡んだ頂きがグリグリと当たるよう、調整して、動いてみた。 なにこれ……。 変になりそう……。 いつしか凛は夢中になっていった。 未熟な腰遣いで自らを熱心に追い上げる。 気がつけば郷野の真上で屹立した自分自身に触れていて、羞恥心を抱くには、もう味を占め過ぎていて。 止められなかった。 「せんせ、どうしよぉ……変になっちゃいます、オレ……」 大人しくてか弱い、優しい、あの藤崎が。 腰を振って自慰とセックスに溺れている。 誰一人として知るはずがない。 俺だけがお前を変えられる、そうだろう、藤崎? 郷野の独占欲はそうして満たされていく。 凛が自分の真上で達し、急激に強まった締めつけをかろうじてやり過ごし、熱を保ったままにして。 支えをほしがる生徒のために郷野はやっと身を起こした。 「せんせ……」 「よくできたな」 授業では滅多に生徒を高評価しない郷野に褒められて、凛は、体育教師の頼もしい肩にしがみついた。 「先生も……」 郷野は凛の双丘へ両手を回して止めていた律動を再開した。 凛は膝を立て、郷野の肩に両腕を回し、さらに力を込めてしがみついた。 「ぁっぁっ……せんせ、ぇっ……ぁっぁっ……」 敢えて先延ばしにしていた絶頂を目指して郷野は凛をひたすら突き上げる。 「いいか、藤崎……」 「んっ、いいです……また……オレ……っ」 「ああ……俺と一緒にいってくれ」 後孔最奥を狙って突き続け、郷野は、そこで果てた。 肉奥を熱く濡らされて凛の肢体は張り詰めた。 幾度目かの絶頂を恋しい教師と共有した……。

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