566 / 700
みっきーの誕生日☆67
『『じゃじゃーん!!』』
『うわぁ・・・!』
2人が作ってくれたケーキは
丸じゃなくて、四角くって
真っ白なクリームの上に苺やブルーベリー
周りには ぐるっと生クリームで作った
ピンクのバラが並んでて・・・
『すごーい!キレイっ・・・!』
すごいっ!!普通に美味しそうっっ!!
だって!この2人のコトだから
もしかしたら ケーキの上に
チョコバナナが ドーンッ、とか
型どりした俺の×××チョコ・・が乗っかってる・・・
とか、さ?
悪ふざけ満載のケーキだったらどうしよう!
なんて ちょっとだけ心配したりしてたんだけど・・
普通ので よかった。
いや、普通っていうか・・・さすが!
カフェをやりたいって言うくらいだもんな~!
『すごーい!美味しそう!』
『ふふ。そう?ありがとー♡』
『頑張った甲斐があるなー♡』
『ほぉ・・・すごいなぁ』
キッチンから戻ってきた時は なんだか
赤い顔で そわそわしていた父さん。
(俺のいない間に何が・・・!?何か聞いた??)
←なんて、怖くて聞けない・・・!
『でもこれ、誕生日ケーキっていうより
ウエディングケーキみたいだなぁ』
と、ケーキを覗きこんで感心したように呟いた。
『あー!分かります!?』
『そのイメージです!!』
『ああ、やっぱり・・・!前、部下の結婚式で
こういうケーキが出たんだよー』
『まあ。そうなのー?いいわねぇ』
『・・・・・・』
へー。
最近の ウエディングケーキって
こんなのもあるんだ~
『・・・・・・・・・ん?』
───って・・・
ウエディングケーキをイメージした???
誕生日ケーキなのに??
『『はーい♪という訳で~、みっきー(みー)
こっち来て~♪♪』
ニコニコの2人が 手招きで俺を呼ぶ。
『・・・・・・?な、なに?』
“ という訳 ”・・・?
どうゆう訳??
──と、戸惑いながら傍に行くと、
2人の間に立たされて 「はい♡」と
リボンのついたナイフを持たされた。
『・・・・・・ん?』
『さあ!ここで みっきーに質問でっす!!』
『ウエディングケーキで やる事と言えば?』
『・・・・・・へ?』
ウエディングケーキで・・・やる事・・・??
って、言えば・・・
『チッチッチッチッ・・・』
『 5秒経過・・・10秒経過』
────えっ!?
時間制限あんのっっ???
『・・・え、・・・え、えと・・・えーと・・・』
『あらやだ。簡単じゃな~い』
『ケーキ入刀だろー?光希~』
こっちもニコニコの父さんと母さんに
言われて・・・やっと答えを思い出した。
『──あ。そ、そっか・・・』
そうだ!
ケーキ入刀かー!!
焦ってると簡単な答えでも
思い出さないもんだよなー
『『という訳で~』』
『・・・・・ん?』
リボンつきのナイフを持った俺の手に
2人の手が重なり、ケーキの上に導かれ・・・
『『ケーキ入刀~!!』』
の、声と同時に
ナイフがケーキの中へと滑らかに吸い込まれていく。
『・・・・・・・・・・へ?』
───あっ!
ケーキ入刀だっっ!!
・・・と思った時には
ナイフは もうケーキの中に
完全に飲み込まれた後で・・・
『お幸せに~♪』
『おめでとう♪』
盛大な拍手で祝福され・・・
(といっても父さんと母さんの2人・・だけど)
あっという間に終わってしまった。
『ありがとうございま~す♡』
『幸せにしま&なりま~す♡』
『・・・・・・・・』
『みっきー、嬉しい?』
『嬉しいよなぁ?みー』
『・・・・・・・』
『あれ?みっきー?』
『どうした、みー?』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?
・・・・・・あ・・・う、うん・・・嬉しい・・・』
『幸せになろうね♡』
『一生一緒だぞー♡』
『・・・・・・・・・う、うん・・・////』
そりゃ、もちろん嬉しい・・
けど
展開が早すぎて
頭がついていかなかった・・・!!
せっかくのケーキ入刀だったのにーっ!!
ともだちにシェアしよう!