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みっきーの誕生日☆95

『・・・・・・・・・・・・』 切れたスマホをベッドに放り出して チラリと時計を見ると、時刻は23時45分。 俺の誕生日が終わるまで、 あと15分。 ・・・・・・・・ああ あと、15分。 もうすぐ終わり・・・ なのに・・・ なんて終わり方・・・なんだよっ!! いろいろあったけど楽しかったし、 嬉しかったのにぃぃ・・・! 『もー、バカッ!』 ベッドの上から手を伸ばして 抱き枕の(今は玲音が上なので)玲音の顔を バシバシ叩いてやる。 続けて、引っくり返して咲哉の顔を叩く。 なるべく下半身は見ないようにして パンチを繰り返していると“ ピローン ” と、 スマホがメールの受信音を鳴らした。 『・・・・・・・・・』 こんな時間にメールなんてしてくる相手は もちろん・・・ 『・・・やっぱり、玲音。 なんだぁ?? まだ、なんかあんのかっっ!!』 いい加減 眠いし、腹立ってるし 無視してやろうか・・・なんて ちらっと思ったりもしたけど どうせ 俺のコトだから 見るまでは気になって眠れないだろうし・・・ ここは仕方なく・・・・・・ ──って、 くぅぅぅっっ! 多分、こうやって悩んでるのもアイツ(ら)には お見通しなんだろうな・・・ とか思うと めっちゃ悔しい・・・、 けど・・・気になる! 俺はいろんな感情がいり混ざって震える指で メール画面を開いた。 すると、 まず目に飛び込んできたのは・・・・・ 「やっほー♪みっきー、悩んでる~?」 玲音らしい能天気な文面・・・・・ ムカつく・・・! 『・・・・・あー、悩んでるよ。悩んでますよ! 分かってんだろーが、こんにゃろう!』 で、なんだ? なんのメールだ??? 「あのね?抱き枕の中身だけど」 ・・・・・・・・・・は? 中身? まだ、言う!? なんなんだ、一体・・・! ───って、その後 なんも書いてない!? なに!? なんなの!? 謎の空白部分をスクロールしていくと 再び現れた文は、たった一言。 「あれ、実はただのバナナケースでした♪」 は? ・・・・・・・・・はい?

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