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おまけ。
『じゃあね~♪ みっきー!』
『また明日な♪ みー!』
『・・・・・・おぅ、また・・・・な。』
日曜日の夜。
あの やたら長い車・・・リムジンで、家まで送ってもらった。
目立つからいい、って言ったのに・・・・
なんか場違いだよ、もう・・・・
誰にも見られなくてよかった・・・・。
それにしても・・・
金曜日の夜から玲音の家に泊まって
たった3日間・・・ ( ちゃんと話して4日 ) で
色んな事があったな・・・・。
なんか、体感的には、そうだな・・・・3ヶ月くらい経った気がするのは何故だろう。
濃い・・・・濃密な週末だった・・・・。
『よし。』
久々の我が家。
気合いを入れて、鍵を差し込んで玄関のドアをそっと開ける。
『た、ただいまぁ・・・』
そろりと中に入る。
あまり物音を立てずに入ったつもり・・・だったのに すぐさまドタドタと足音がして、母さんが飛び出してきた。
『おかえり!光希!』
『・・・・・・あ、はは・・・た、ただいま・・・////』
う・・・・・・////
なんか、なんか・・・・母さんの顔が
まともに見れないんだけど・・・・///
ごめん、母さん。
俺はもう・・・今までの俺ではないんだ・・・・
俺は・・・俺は・・・・
───って、言えるハズがない!
あんな・・・あんな事・・・・・
あんな・・・・・・・///
『楽しかった?お泊まり。』
『へっ !?あ!う、うん。まぁね!
た、楽しかったよ!あ、あははは!』
『2人と仲良くなれた?』
『えぇ・・っ?・・・あ!ああ、うん!
ま、まぁね!あはっ、あははっっ!』
『・・・・・・・・・・・・・・・そう。』
『あ!あの、お、お、俺っ俺っ・・・
なんか疲れちゃったー!もう寝るねっ!
お、おおおおやすみなさーい!』
どんな顔したらいいのか分からなくて、たまらず、母さんの横をすり抜けた。
そのまま2階に駆け上がる。
うが・・・っ!
腰が・・・・腰がいてぇ ──── っ !!
さすがに今日はシてないけど、かなりのダメージが腰に・・いや、身体中に蓄積されているっ!
だけど、今はダッシュだ・・・・っ!
立ち止まるな!行くんだ、俺!
頑張れ・・・!頑張れ、俺ぇ・・・っっ!
ふぁいとぉーっ!
自分の部屋に駆け込み、荷物を放り投げベッドにダイブ。
枕に顔を埋め、力いっぱい 叫ぶ。
『うにゃ ──────── っっ !!』
そして、ジタバタ悶絶。
ごめん・・・・ごめんなさい!
母さん、ごめんなさいーっっ!!
俺、男とシちゃいました ////!
俺、男と つきあいますっ !!
( しかも2人っっ !!)
普通じゃないけど、普通じゃないけど
でも、俺、幸せになるから・・・・!
一方、階下では・・・
母が複雑な表情で考え込んでいた。
『・・・はぁ。光希のあの顔・・・って事は
上手くやったのね、あの子たち・・・・・。』
タメ息が溢れる。
と、いうのも・・・・・
光希が泊まりに行った翌日、光希が寝ている隙だ といって あのイケメン2人が訪ねてきた。
「光希が好きだ」「つきあいたい」
と 頭を下げに。
最初はなんの冗談かと思った。
そんなバカな、そんな事ありえない、と
猛反対したものの・・・・・
2人の真剣な態度、その熱い想いに
なぜか 心を打たれてしまった・・・・。
それに、普通を望む光希が男となんて(しかも2人!)と、つきあうハズがない。
そう思ったのだ。
だから・・・・・2人には光希がOKすれば許す、と言ってしまった。
『そっか・・・・そっかぁー。あーあ・・・
でもなぁ・・・約束しちゃったしなぁ・・・・・』
息子が、男とつきあう・・・・(しかも2人!)
普通じゃ考えられない事だ。
『はあ。・・・・こんな事、父さんには言えないわ・・・。当分は私だけの秘密ね。』
肩をすくめ、キッチンに歩きだす。
だけど、それを光希が望むなら・・・・
それで 光希が幸せになれるなら・・・・・
私も 覚悟を決めないと。
光希が傷つかないように
幸せになれるように
見守ってあげなくちゃ。
母の愛は海よりも深いのだった。
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