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お迎え。
───月曜日。
久しぶりに自分の家で目覚めた。
ああ・・・よく寝た。
スマホのアラームを止めて、
ごろんと寝返りをうって うとうと微睡む。
今日は俺の部屋だから
襲われる心配なんかしなくてもいい・・。
至福の ひととき・・・・。
ちょっと腰は痛いけど。
その時。
『光希ーっ!起きなさーいっ !!』
と、母さんの声が聞こえてきた。
『んー・・・もう そんな時間・・・・?』
まだ早いよ・・・・・。
もう ちょっと寝れるハズ。
もう ちょっと
もう ちょっと・・・・
ふわふわと夢の中を漂う。
『みっきー、起・き・て♡』
『みー、朝 ・だ ・ ぞ ~♡』
『・・・・ん~・・・・・・・・・・・』
・・・・・・・・・
・・・・・・・ん?
『みっきー♪』
『みーいぃ♪』
『・・・・・・・・・え・・・・?』
この声・・・・・・・・
ま、まさか・・・・
『みっきー。起きないと~』
『襲っちゃうぞー?みー。』
・・・・・・・・・っ !!
やっぱり・・・ !!
『な、なんで・・・・ !?
なんで、お前らが いるんだ・・・っっ !!』
朝っぱらから あり得ない人物の登場に
焦りまくる俺。
『もちろん、みっきーを迎えに ♪』
『一緒に学校 行こうぜ ♪ みー ♪ 』
『・・・・・は?』
い、一緒に・・・・? 学校に??
『や、やだよ!行かないっ !!』
お前らと一緒に登校なんて、目立つだろ!
つきあうのはいいけど、
俺は目立ちたくない、ひっそり生きたい。
その基本的な考え方は変わらないのだ!
『まあまあ♡そろそろ ベッドから出ようか~♡』
『起きられないなら キスしようか?お姫さま♡』
『『それともエッチする?』』
2人がニヤニヤ笑いながら
ベッドに片膝を乗せてくる。
『・・・・なっ////!・・く、来んな・・・っ////!』
やる・・・・・っ!
この2人なら・・・なんの躊躇いもなく
キスだろうがエッチだろうが・・・やるに違いない!
慌てて、ベッドから飛び降りる。
『・・・起きた!起きましたっ!』
『あらら、残念。』
『なんだ、残念。』
ちっとも残念そうに見えない2人。
壁に貼り付いて
固まる俺に ゆっくりと近づいてくると・・・
『おはよう、みっきー。』
『おはよ、みー。』
肩をがっしり掴み動けないようにしてから
にっこり笑って、ほっぺにキスを落とした。
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